トラックリミットでペナルティーを取られるが、果敢に攻めて次線につなげる
午前のフリー走行ではなかなか良いセットが見つからず不本意な12番手で終えた。予選に向けてセット変更を行ったが、午前のタイムを上回る事が出来ず14番手スタートとなってしまった。
決勝は夕方で気温が下がる事も想定し、セット変更を行い佐藤蓮選手は50分レースのスタートを待った。
2周のフォーメーションラップの後にスタートが切られた。

1周目はポジションを上げつつも、2周目には最後尾までポジションを落としてしまう。
混戦になるとダウンフォースが減少してしまい、アンダーステアが強く出てしまったようだ。それが原因でコーナーの出口でトラックリミット(走路外走行)の警告を受けてしまった。4回行ってしまうとペナルティを受けてしまう。
チームは無線で佐藤選手に伝えたが、前車を抜こうと思うとどうしても接近戦になり、アンダーステアの症状が出てしまう。佐藤選手はトラックリミットのペナルティについて理解していたが、前車との間隔を開ける訳には行かなかった。そしてついにトラックリミットのペナルティ(ドライブスルー)を受けてしまう。

13周目にポジションをひとつ上げたが、ドライブスルーペナルティを受ける為、17周目にピットロードに入った。
最後尾までポジションを落としてしまうが、前車がトラブルの為ピットインを行い、21周目には14番手にポジションアップ。
単独走行での佐藤選手は、アンダーステアの症状が出ない事もあり、トップグループに近いラップタイムで周回を重ねたが、31周目には背後に迫ってきたトップの車両に進路を譲り、周回遅れになってしまう。
33周で50分が経過しチェッカーフラッグが振られた。
課題の多いレースとなってしまったが、次回は得意の鈴鹿なので気持ちを切り替えて挑みたい。

鈴木亜久里監督のコメント
「蓮にはトラックリミットの事は無線で伝えていたし本人も分かっていたんだけど、どうしても前の車を抜くチャンスが出てきたら勝負をかけてしまう気持ちは分かる。そこでアンダーステアの症状がでてしまうので、良い車を提供出来なかったのは申し訳ない。次から後半戦に突入するけど、残りのレースは全戦でポイントを獲得したいし、次回の鈴鹿では何としてでも大量ポイントを獲得したいね」

土屋圭市アドバイザーのコメント
「蓮は前の車に接近するとダウンフォースが抜けてしまう症状が出てしまい、混戦で強い車を用意出来なくて申し訳ない気持ちです。しかし、強い気持ちで戦ってくれて、次につながるレースが出来たと思います。鈴鹿は得意なコースなので、絶対に結果を出します」

田中洋克チームディレクターのコメント
「昨日のポジションを考えて、大きくセット変更を行いました。改善は出来たものの、ポジションは満足出来るものではありませんでした。予選に向けてどう変えたら良いか悩んだ部分もありました。8号車とは別の方向でセットを変えてみたのですが、逆に悪い方向へ行ってしまい、予選で最下位になってしまいました。レースはペナルティも受けてしまい、混戦で操縦性が良く無かったのは蓮に申し訳ないと思いましたが、単独では決して遅くないタイムでしたので、そこから改善して行きたいと思います」

佐藤蓮選手のコメント
「前に車がいるとダウンフォースを失ってしまい、コースに留まるのが難しく、ドライブスルーペナルティを受けてしまいました。しかし、前に車がいない状態ではペースも良かったので、決して絶望的なものではないので、何が原因なのか見直して次のレースに向けて準備をしていきたいです」