野尻選手、予選での気温上昇に翻弄されるも決勝では貴重なポイント獲得
今回は通常のレースフォーマットと違いスプリントレースで行われる。SUPER GTとしては初めての試みになる。
レース中の給油、タイヤ交換の義務は無く、1人のドライバーが1レースを走る事になる。
サクセスウェイトは全車ゼロになり、チャンピオンシップポイントは1レースにつき通常のレースのハーフポイントが与えられることになる。
土曜日のレースは35周でGT300クラスとの混走で行われる。野尻智紀選手がステアリングを握る。
午前に行われたフリー走行の序盤のタイムは決して良く無かったが、感触は良かったようだ。

予選に向けて期待が持てたがタイヤと路面温度がマッチせず、まさかの13番手からのスタートとなってしまった。
スタートは順位を落とす事なく1コーナーを周ったが、Aコーナーで他車の接触がありセーフティーカーが入った。この時点で12番手を走行。車両回収が終わり、5周目にリスタートが切られた。

スタート前にスピードウェイの北西に雨雲が迫っていたが、21周目あたりからストレートで弱い雨が降り始めた。
雨による大きなペースダウンは無かったが、野尻選手は24周目にポイント圏内の10番手までポジションを上げる事に成功。31周目に自己ベストラップを記録し前車を追うが、10位でレースを終えた。
予選のポジションが悪かったが貴重なポイントを獲得し、明日につなぐ事が出来た。
明日は松下信治選手が50分のタイムレースを戦う。

鈴木亜久里監督のコメント
「フリー走行の最初は良さそうな感触だったけど、路面温度が上がってからは全くダメだったね。気温が年々高くなっているので、その辺も想定してタイヤチョイスをしていく必要があるね。でも、悪い状況でも野尻の決勝でのペースは良かったし、ポイントを獲得してくれたのは大きい。明日にしっかりつなげて行きたいね」

土屋圭市アドバイザーのコメント
「昨年の実績のあるタイヤを持ち込んだけど、今年の路温が明らかに去年より高くて合わなかったね。それで予選は下位に沈んでしまったけど、野尻はチャンスを見逃さず、しっかりとポイントを獲って帰ってきたのはさすがとしか言いようがない。明日へのモチベーションをつないでくれたね」

田中洋克チームディレクターのコメント
「午前の走行で序盤のポジションは良く無かったのですが、感触は良くて期待していたのですが、路面温度が上がるにつれてバランスが崩れてきてしまいました。予選に向けて合わせ込もうと思ったのですが、想定以上に路温が上がってしまい、タイヤのマッチングでバランスが取れませんでした。決勝はラップタイムも良かったので、予選のポジションが悔やまれますが、明日に向けて準備していきたいと思います」

野尻智紀選手のコメント
「午前中はあまりよくなくて、予選に向けて大きな変更を強いられてしまいました。予選で車のパフォーマンスを引き出すのを難しい状況にしてしまったので、そこがひとつ反省点です。予選順位があまりにも悪かったので、ポイントを獲る事しか出来なかったというのがもうひとつの反省点なのですが、レースペースとしてはそんなに悪くなくて、表彰台は難しかったかも知れませんが、その下の4位、5位、6位ぐらいのペースはあったので、明日は予選でもそのぐらいのパフォーマンスは出せるように、ボクの仕事はまだ終わってないと思っているので、明日、ノブが良い走りが出来るようにサポートしたいと思います」