2025年シーズン、ARTA GALSとして2年目を迎えた川瀬もえ。 「強さ」「クールな美しさ」というARTA GALSのコンセプトを体現する彼女ですが、この1年は気負うことなく、自然体でその“らしさ”を纏うことができたといいます。 仲間との信頼、そしてトップカテゴリーの熱量に触れた1年を、彼女自身の言葉で振り返ります。

「ARTA GALS」になろうとするのではなく、自然とそうなっていく

2年目を迎えた今シーズンは、昨年のように緊張することはありませんでした。むしろ、気心知れた仲間たちともう一度1年間活動できるんだというワクワク感や楽しみな気持ちが強かったです。

ARTA GALSといえば、「プロフェッショナル」「クール」といった強いイメージが求められます。 最初は少し手探りだった部分もありましたが、2年目は無理に演じようとするのではなく、活動を続ける中で自然と馴染んでいった感覚がありました。 ある日突然変わるのではなく、チームの一員として過ごす時間の中で、少しずつ、でも確実に「ARTA GALSらしさ」が自分の中に浸透していった。そんな充実した1年でした。

素顔を見せ合い、丸ごと受け入れられる場所

昨年から継続の4人メンバーということもあり、今年は今まで以上にお互いの素を見せ合えるようになりました。 それぞれの癖や特徴、時には疲れが見える瞬間も含めて、すべてを丸ごと受け入れ合える関係になれたと感じています。

「この子はこういうタイプだから」と理解し合うことで、心地よい距離感が生まれました。私自身も、メンバーに甘えさせてもらったり、受け入れてもらっている部分がたくさんあります。そんな居心地の良さが、このチームの強さにも繋がっていたのだと思います。

プロフェッショナルの本気。トップカテゴリーで見た「真剣な眼差し」

ARTAというチームに対する発見といえば、やはり「勝利への執念」です。 GT500クラスで活動させていただくのは2年目となりましたが、GT300クラスとはまた違う、独特の緊張感と熱量を感じています。

チームとしては苦しいレースが続く場面もありましたが、そんな中でも全員が真剣な眼差しで画面を見つめ、本気で悔しがり、そして勝利やポールポジションを取った時には心の底から喜びを爆発させる。 プロフェッショナルの大人たちが、真剣な顔をして勝ちに向かい合っている姿を間近で見ることができて、ARTAというチームの熱量の高さに改めて感動しました。

苦しさを乗り越えた先のポールポジション

特に印象に残っているのは、第6戦のSUGOです。 開幕から苦しい展開が続いていた中での、16号車の2戦連続ポールポジション獲得。本当に佐藤選手がすごくかっこよかったです。 悔しい結果が続く中だったからこそ、余計に沸いたというか、感動しました。

その後の第7戦オートポリスでは表彰台に上がることができましたが、苦しい時期を乗り越えて、チームが上へ上へと上がっていく瞬間を、すぐそばで見られたことがとても嬉しかったです。 個人的にSUGOはコンパクトで観戦しやすくて好きなサーキットなので、そこでのポールポジション獲得は、より一層嬉しい思い出になりました。

オフシーズンは「美白」への回帰

レースのオフシーズンは、お肌のメンテナンスに全力を注ぐ予定です。 今年は日差しをたくさん浴びて、自分でもびっくりするくらい日焼けをしてしまったので（笑）　ビタミンをしっかり摂って、なるべく家で過ごして……。 次に皆さんとお会いする時には、「あ、もえちゃん白くなったね！」と言っていただけるように、本来の肌色を取り戻したいと思います。

応援してくださる皆さんへ

ARTAを応援してくださる皆様は、本当に熱量が高くて、1年を通してサーキットへ足を運んでくださることが私たちの大きな力になっています。 朝早いサイン会や、天候の悪い日でも、皆様は疲れた顔一つ見せずに私たちに会いに来てくださいます。それは本当に「愛」だなって思うんです。

そんな皆様の温かい想いに、私たちはちゃんとお返しができているかな？ と考えることもありますが、こうして楽しく1年間活動できたのは、間違いなく皆様のおかげです。 たくさんの愛とパワーを、本当にありがとうございました。

2025 ARTA GALS 川瀬もえ

クールな表情の奥に、誰よりも深くファンへの感謝と愛情を秘めていた川瀬もえ。
多忙な中でも常に「私たちがお返しできているかな？」とファン目線で考えているその真摯な姿勢は、ARTA GALSの誇りであった。
2年間の活動、本当にお疲れ様でした。